全国銀行協会(全銀協)内の全国銀行個人信用情報センターという機関で、3月29日より貸付自粛制度がスタートします。
https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/selfcontrol/
実は同様の貸付自粛制度は、既に日本貸金業協会という機関にも存在します。
https://www.j-fsa.or.jp/personal/trouble/way/
貸付自粛制度の概要は、ギャンブル依存症等の問題を抱える方が「自分には貸さないで」と自己申告することによって、貸し手側に貸付の自粛を予め要請しておくというものです。(家族がギャンブラーに代わって勝手に申告することはできません。)
これまでは、日本貸金業協会にこの申告を行うと主に消費者金融業者やクレジット会社を対象に自粛要請が周知されていたわけですが、その周知先として銀行は対象外でした。
この度全銀協がこの制度をスタートさせることで、全国の銀行にも同様に周知される手段が出来たというわけです。
そして今回の最大のポイントは、この制度に相互乗り入れに相当する仕組みが導入されたことにあります。
つまり、日本貸金業協会か全銀協のいずれか一方に貸付自粛の申告を行えば、消費者金融業者・クレジット会社・銀行の全てに自粛要請が周知されることになります。
さて、ギャンブル依存症者の方々にはせっかくの制度を有効に活用していただきたいと思いますので、以下どのような場合に役立ちそうかを具体的に考えてみたいと思います。
例えば幸いにも回復のレールに乗って、この4~5年ほどはギャンブルと無縁の生活ができていたとしましょう。
しかしながら、家族からの「実はアンタ隠れてギャンブルして借金作ってんじゃないの?」という疑いの目はなかなか払拭されず、針のむしろ状態で家庭内も依然としてギクシャクしたままです。
また、借金問題の解決も順調に進んでおり、将来的にはいずれ信用情報の事故(いわゆるブラック)もきれいになるものと考えられます。
上記のケースにおいて貸付自粛の自己申告を行うことで、これまで迷惑をかけてきたご家族が抱える疑念(という傷)を多少なりとも和らげてあげられるかもしれませんし、信用情報がきれいになったあとでも借りられない環境を自ら予め作っておくこともできます。
ところで、そもそも現在借金していないことを証明するというのは、いわゆる「悪魔の証明」にあたるため非常に難しいものでありますが、上記のケースにおいては併せてギャンブル依存症者が定期的に信用情報を取り寄せて家族にこれを提示することで、少なくとも貸付会社との取引はないことを説明できれば、家族関係が少しずつでも好転するかもしれません。
また信用情報を定期的に取り寄せるという行為は、ギャンブラー自らがギャンブルをやめ続けるためのモチベーションを維持することにもつながるかもしれません。
というわけで、最後に参考までに信用情報の開示手続きに関してもリンク先を掲載しておきます。
https://www.jicc.co.jp/kaiji/index.html

